職場で「自分がないがしろにされている」と感じるイライラの正体と、心をスッと軽くする4つの対策

職場で「自分がないがしろにされている」と感じて、無性にイライラした経験はありませんか?

たとえば、以下のような状況です。

  • ミスをしたときだけ指摘されて、うまくいったときはスルーされる
  • 会議で「〜さんはどう思う?」と意見を聞かれず、自分の存在を無視されているように感じる
  • こんなに頑張って残業しているのに、「ありがとう」のひと言もない
  • 自分の努力が当たり前に思われて、まわりから反応がない

このような扱いを受けると、「自分はいてもいなくても同じ存在なのではないか」とひどく落ち込んだり、周囲に対して強い怒りを感じたりするものです。では、なぜ私たちはこれほどまでに心を乱されてしまうのでしょうか。

イライラの正体は「自己重要感」の不足、そして見落とされがちな「体の変化」

このイライラの根本には、「自己重要感」が満たされていないことがあります。

自己重要感とは、「自分は重要な存在である」「自分は価値のある存在である」という感覚のことで、幸福感や人間関係に大きな影響を与えます。この感覚は、「自己肯定感(ありのままの自分で大丈夫と思える感覚)」と「他者からの承認(人から認められたいという欲求)」の2つの要素から成り立っています。

社会の中で生きていく以上、他者から認められたいという欲求を持つのは自然なことです。しかし、他者からの評価ばかりを求めてしまうと、自分の価値基準が「他人のものさし」に依存してしまいます。その結果、期待通りの承認が得られないときに強い不安や焦燥感に苛まれ、それがストレスやイライラへと直結するのです。

ここで、看護師としてもう一つお伝えしたいことがあります。40代以降の男性の場合、このイライラや落ち込みやすさが、実は心の持ちようだけの問題ではなく、テストステロン(男性ホルモン)の低下が関わっているケースが少なくありません。テストステロンは自信ややる気、感情の安定と深く関係しており、これが減少すると「些細なことでイライラする」「以前より打たれ弱くなった」といった変化が現れます。いわゆるLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)の一症状です。

つまり、「自分の心が弱いから」ではなく、心の問題+体(ホルモン)の変化の両方からイライラが増幅されている可能性がある、ということです。

イライラを鎮め、心を穏やかに保つ4つの対策

他人の態度を変えるのは難しくても、自分の心の持ち方や行動を変えることで、イライラを鎮めることは十分に可能です。

1. 自分で自分を認める(自己承認)

他者からの承認が得られないなら、自分で自分を徹底的に認めてあげましょう。自分を自身で承認できれば、他人にそれを過度に求める必要がなくなります。

  • 「自分の良いところノート」を作る:好きなところ、過去の誇れること、今頑張っていることを、他人と比べずに書き出す
  • 「感謝リスト」を作る:安全な寝床がある、仕事があるなど、日常の些細な「ある」ものに意識を向ける

「ない」ものではなく「ある」ものに焦点を当てることで、心のコップが満たされ、自己重要感が高まります。

2. セルフコンパッション(自分への思いやり)を持つ

イライラや不安を感じたとき、「もっと頑張らなきゃ」「自分はダメだ」と厳しく自己批判していませんか? このような厳しい自己批判は、長期的なストレスや不安をかえって増大させます。

親友が同じように悩んでいるときに掛けるような優しい言葉(「私はベストを尽くしている」「失敗は誰にでもある」など)を、自分自身にも掛けてあげてください。

3. 自分の「べき」を見直す(アンガーマネジメント)

怒りを感じる理由の一つに、自分の中にある「〜するべき」という価値観が目の前で裏切られることが挙げられます。たとえば「上司は部下の努力を評価するべき」といったルールです。

怒りを感じたときは、自分がどんな「べき」を信じているのかを客観的に把握し、そのルールが本当に自分を苦しめていないかを見直してみましょう。

4. 怒りを「書いて、捨てて」物理的に手放す

どうしても怒りが収まらないときのシンプルな方法です。怒りの感情を紙に書き出し、それを眺めた後、破って捨てる(またはシュレッダーにかける)というものです。感情を紙に「重ね合わせる」ことで、その紙を物理的に処分するのと同時に、怒りの感情も落ち着いていきます。

まとめ

他人からないがしろにされていると感じてイライラするのは、あなたが日々懸命に生きている証拠でもあります。しかし、他人の評価に自分の価値を委ねてしまうのは今日で終わりにしましょう。

そしてもし、「最近イライラや落ち込みが以前より強い」「些細なことに反応してしまう自分に驚く」という自覚があるなら、それは心の持ちようの問題だけでなく、体からのサインかもしれません。

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自分で自分を認め、優しく労わりながら、体の変化にも目を向ける。 それが、他人の態度に振り回されない、強くて穏やかなメンタルへの近道です。


※本記事は医療的診断を目的としたものではありません。気になる症状がある場合は、専門医への相談をおすすめします。