おとこの不調は男性更年期かもしれません。
男性にも「更年期障害」があるって知っていましたか?
「更年期障害」というと、一般的には女性が経験するものとして認識されることが多いです。 しかし、実は男性にも更年期があり、40歳後半から男性ホルモン(テストステロン)低下によって様々な身体・精神的な症状があらわれる状態を「男性更年期障害(LOH症候群)」と呼びます。男性更年期障害は、疲れやすさ、集中力の低下、気分の落ち込み、意欲低下、ほてり、頻尿など、生活の質を低下させるさまざまな症状が出現し、多くの男性が悩んでいる問題です。
男性更年期障害の主な症状
男性更年期障害には、以下のような症状が現れることがあります。これらの症状は個人差があり、軽いものから日常生活に支障をきたすほど重いものまで様々です。
身体的な症状
- 疲れやすさ、倦怠感
- 朝起きても疲れが取れず、日中も倦怠感が続くなど、エネルギーの低下を感じることがあります。
- 筋力の低下、体力の低下
- 筋肉が細くなり、これまでできていた運動が苦しく、しんどく感じられることも。
- 睡眠の質の低下、不眠
- 寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりなど、十分な睡眠が取れず日中の活動に支障をきたす睡眠障害。
- 体重の増加、腹部の肥満
- テストステロンの低下は代謝機能を低下させ、体型に影響を与えます。
精神的・心理的な症状
- イライラや不安感
- ささいなことでイライラしたり、不安感が強くなります。
- 意欲の低下、無気力
- 以前は意欲があり、取り組みも早く積極的だったのに、何事にもやる気が出なくなります。
- 集中力の低下、記憶力の低下
- 仕事や日常生活で単純なミスやアイデアが浮かばないなど、「集中力が続かない」「記憶力が落ちた」と感じることが増えます。
なぜ男性にも更年期が訪れるのか?
男性更年期障害の大きな原因は、男性ホルモンである「テストステロン」の急激な減少です。 テストステロンは、筋肉や骨の維持、気力や性欲の維持など、男性の心身の健康に大きな役割を担っています。しかし、加齢とともに40歳から分泌量は減少し、ストレスにの負荷がかかることによって40代後半から50代にかけて症状として表れます。
テストステロン低下によって、からだやこころに様々な変化が現れるのが「男性更年期障害」です。症状が現れるタイミングや強さは個人差があるため、女性の更年期のようにある程度定まった期間に起こる病気ではありません。
男性更年期障害が進行するとどうなる? 放置するリスク
男性更年期障害の症状を放置すると、心身の状態がますます悪化することがあります。 イライラや無気力が続くと、仕事や家庭での人間関係に問題を生じる可能性があります。生活の質(QOL)が低下し、最終的には生活習慣病やメンタルヘルスの問題にもつながる可能性があります。
症状が日常生活に困難をきたす場合は、早めに医師やカウンセラーに相談することが大切です。 特に男性の場合、周囲に「更年期障害」として認識されにくいため、症状を我慢しがちです。我慢できるからと放置することで、つらい状況に慣れてしまい、相談する機会を失ってしまいます。
カウンセリングで男性更年期障害にどう向き合うか?
男性更年期障害は、身体的な治療(薬物療法やホルモン補充療法)だけでなく、心理サポートも非常に効果的です。
カウンセリングでは、日々の不安やイライラ、無気力感を専門家と一緒に整理しましょう。
少しずつ心の負担を軽減することが大切です。
周囲に言いにくい悩みや不安も、話すだけで楽になることもありますし、対処法やセルフケアのアドバイスも受けられます。
まとめ
男性更年期障害は、テストステロンの減少を背景にした症状で、多くの男性が経験するものです。疲労や無気力、集中力の低下など、生活の質を落とす症状が出ることがあるため、早めに気付くことが重要です。今の自分に違和感や悩みがあるなら、ぜひカウンセリングや専門家の力を借りてみてください。心も体もより健やかに過ごせる方法がみつかります。